フリーの回路シミュレータngspiceをWindows Vistaにインストールして使ってみよう。
ngspice のインストール
Windows版のバイナリーngspice19_090426.zipはsourceforge.netからダウンロードできる。
インストールはngspice19_090426.zipを展開すればよい。展開するとSpiceフォルダができるのでここでは、C:\Spiceとなるように展開している。
ngspice の起動
ngspiceを起動するにはWindowsエクスプローラでC:\Spice\binフォルダ内のngspice.exeをダブルクリックすれば良い。起動したngsipceウィンドウは、みなれたウィンドウズの画面とは異なり、メニューバー、ツールバーなどはなく、実行結果を表示する画面とその下のコマンドを入力するコマンドボックスだけのシンプルなものだ。

ngspiceを起動した状態ではc:\Spice\binディレクトリにいる。ディレクトリの移動するのに cd が使えるが、 cd [ENTER]とするとホームディレクトリC:\Users\hogeに移動してしまう。ngspiceはもともとUNIX系のアプリであるのでDOSコマンドと異なっている。
shell cmd [ENTER]とするとDOS窓が開く。フォルダの作成や削除などのディレクトリの操作をする場合はDOS窓で作業できる。もっとも、フォルダの作成や削除はエクスプローラで操作すればDOS窓を開くまでもない。
edit [ENTER]とするとエディタを起動することができる。Windowsの場合はNotepadが起動する。
シミュレーション
シミュレーションを実行するには、大まかには
- SPICEネットリストが記述されたファイルの読み込み
- シミュレーションの実行
- 結果のグラフ表示
を順次、コマンドを入力することによって行う。
実際にシミュレーションを実行してみよう。
シミュレーションをする回路はRyusai's Homepageのngspiceページにある2次ローパスフィルタのSPICEネットリストlpf.cirを使用した。回路図やSPICEネットリストの内容はRyusai's Homepageを参照するとよい。
尚、このSPICEネットリストは/home/hoge/gEDA/gaf/以下のSim.cmdをインクルードしているのだが、当然このPATHおよびファイルは存在しないので、ファイル内の
.INCLUDE /home/hoge/gEDA/gaf/Sim.cmd
を削除または、コメントアウトして新たにAC解析、トランジェント解析のために以下の2行
.AC DEC 100 100 10Meg
.TRAN 10us 200us
の追記と、16行目の Vin vin 2 AC 100m を
Vin vin 2 AC 100m sin(0 1V 40kHz)
に修正し、C:\Spiceに保存する。
cd :\Spice でSpiceフォルダに移動し、source コマンドでSPICEネットリストファイルを読みこむ。
source lpf.cir

読み込んだファイルの内容はlisting コマンドで確認することができる。
listing

run コマンドでシミュレーションを実行。
run

setplot コマンドを実行すると plot 名がリスト表示される。
setplot

プロットは読み込まれた順序で ac1, trans1 といった名前が付けられている。? でac1 [ENTER]として、plot コマンドでACシミュレーション結果をグラフ表示させる。y軸をデシベル(dB)表示させるために引数として vdb(vout) ylabel dB を与える。
plot vdb(vout) ylabel dB

周波数特性のグラフが得られる。

さらに位相特性を表示させる。ngspice の標準では角度の単位はラジアンになっているので set コマンドで変数 units を degrees に設定する。
set units=degrees

vp(vout) ylabel deg. を引数にして plot コマンドを実行。
plot vp(vout) ylabel deg.

位相特性のグラフが表示される。

トランジェント解析の結果をグラフ表示させる為に再度 setplot [ENTER]として ? で tran1 [ENTER]とする。入力波形と出力波形を表示させている。入力信号は振幅が2Vp-p、周波数40kHzの正弦波としている。
plot v(vin) v(vout)


ngspice を終了するには、quit [ENTER] yes [ENTER]とする。
