Raspberry PiでAK4493(その3) AK4493SEQを載せたラズパイDAC

AKMの工場火災の発生前にRaspberry Pi用のAK4493EQを使用した基板を設計していました。設計はほぼ完了していたのですが基板化しようかどうか迷っていたとき、この火災のニュースが入ってきて、AK4493EQの入手ができなくなったのでお蔵入りとなりました。

今年の2月にAKMから「AK4490R」と「AK4493S」を開発し、量産品は2022年の第2四半期に供給予定とのアナウンスがされているので復活させようかな?と思います。

この基板はRaspberry Piのノイズまみれ?の電源を使うのではなく外部からクリーンな電源を供給することを前提として設計しました。そういう事もあって、電源基板も設計しています。

DAC基板の概要

基板の3D画像です。

どういう基板かというと、「Raspberry PiでAK4493」という流れから想像つくようにTIのPCM5122を使ってマスターモードで動かすというもになります。掟破り的ですが、このPCM5122はマスタークロックとI2Sクロック発生デバイスとなってアナログ出力は使っていません。

PCM5122を使うということで再生はPCMのみでDSDのネイティブ再生(DoP)はできません。またPCMのサンプリング周波数は32kHz〜384kHzまでという割り切った仕様になります。AK4493Sの実力からすればちょっと物足りないですが。

表示器については4ピンGroveコネクタを設けたのでI2Cの2行LCDか128x64pixelのOLEDを使えるようにします(多分128x64pixel OLED)。表示するのはサンプリング周波数と現在設定されているデジタルフィルターの種類だけで良いかな。また、表示器がなくても3個のLED(D2-D4)によってこれらをモニターできるようにしましょう。

そしてRaspberry Piとは電気的に分離します。そのため、±12Vと5Vの外部電源が必須になりますが音質に影響するRaspberry Pi からの電源ノイズを極力排除することができます。

プリント基板は4層で電源、GNDのインピーダンスを低くしさらに基板内ではデジタルグラウンドとアナロググラウンドを完全に分離することができます。

電源基板の概要

基板の3D画像です。

電源基板はPi HATサイズで入力コネクタはUSB Type-Cです。入力電圧は5Vで出力は5V/±12Vになります。

±12Vは5VからDC-DCコンバータで昇圧、反転し超低雑音のリニアレギュレータLT3045/LT3094で±12Vを生成しています。

DAC基板とはハンダ面に実装したピンソケットとDAC基板の部品面に実装したピンヘッダーでスタッキングすることができます。ピンソケットの代わりにJSTの2.5mmピッチのXHコネクタを実装する事も可能です。

基板化

とりあえず基板製造の発注を考えていますが、AK4493SEQはまだ下々の手に入るようになるにはもう少し時間がかかりそうですし、その他の半導体も入手困難なものがあり、在庫も僅かなので実装できてもほんの数枚程度になりそう。

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