AK4493SEQラズパイDACを使うための設定

AK4493SEQを搭載したラズパイDAC(RBD-A4493S)はVolumio / moOde audio / RuneAudio / PiCore Player といった多くの音楽再生OSに対応しています。そして、Raspberry PiからはPCM5122として見えるように設計されていている為、新たにドライバー等のインストールは必要なく音楽再生OSで既に登録されているデバイスモデルを選択するだけで簡単に設定できます。

ここではVolumio / moOde audio を例にRBD-A4493Sで音出しをする為の基本的な設定について説明します。

イメージファイルのダウンロード

以下のサイトからRaspberry Pi に対応したイメージファイルをダウンロードします。

Volumio:
moOde audio:

SDカードにイメージを焼く(インストール)

8GB以上のmicroSDカードを用意します。ダウンロードしたイメージファイルを書き込みツールでmicroSDカードに書き込みます。書き込みツールとしてはWin32 Disk ImagerbalenaEtcherそしてRaspberry Pi公式のイメージ書き込みツールのRaspberry Pi Imager等があります。ここでは、Raspberry Pi Imagerで書き込む例を紹介します。

Raspberry Pi Imagerを起動し、「OSを選ぶ」をクリックします。

OS画面で、下にスクロールして「カスタムイメージを使う」をクリックし、書き込むイメージファイルを選択します。

「ストレージを選ぶ」で書き込み先のmicroSDカードを選択します。

「書き込む」をクリック。

書き込みが開始され、書き込みと確認が終了すると以下のメッセージが出るので、microSDカードを取り出します。

Raspberry Pi Imager の例を紹介しましたが、Win32 Disk Imager も Etcher も書き込むイメージファイルを選択し、ターゲットとなるディスク(microSDカード)を選択して書き込むという手順は同じです。

ハードウェアのセットアップ

Raspberry Pi がWiFiでアクセスできるのであればAccess Point (AP) modeでの設定も可能ですが、ここでは有線LANで行います。

  1. 付属のスペーサ10mm オス-メスと22mm オス-メスをRaspberry Pi に取り付ける
  2. スペーサーをガイドにして、Raspberry Pi のGPIOコネクタにRBD-A4493SのCN3を挿入して接続
  3. 付属のスペーサー12mm オス-メスをRBD-A4493Sに取り付け、電源基板を接続(電源基板を使用しない場合はCN7に+5Vと±12Vの電源を供給してください)。
  4. Raspberry PiにLANケーブルとイメージを書き込んだmicroSDカードを接続する
  5. RBD-A4493Sの電源とRaspberry Piの電源をほぼ同時にオンするか、初めにRBD-A4493Sの電源(電源基板)をオンにしてからRaspberry Piの電源をオンにします

RBD-A4493S の電源がオンで Raspberry Pi の電源がオフでは基板上の黄LED(D3)が点滅します。そして Raspberry Pi の電源がオンになると黄LEDは消灯し、音楽再生OSがデバイスを認識すると青LED(D1)が点灯します。

数分待って、青LEDが消灯したらブラウザから音楽再生OSのメインページにアクセスします。

Volumio 3 の設定

Volumio のメインページの「設定」をクリックし、「プレイバックオプション」を選択して各項目の設定をします。

1) オーディオ出力の設定

「I2S DAC」を[ ON ]として「DAC Model」 は[ Allo BOSS ]として保存をクリックします。

2) Audio Resamplingの設定

「Audio Resampling」を[ ON ]にして、「Target Bit Depth」を[ 32 ]として「保存」をクリックします。

3) 音量オプションの設定

Volumio のブラウザで音量を調整する場合の設定です。

「Mixer Type」を [ Software ] として「保存」をクリックします。

尚、RBD-A4493S は別途、可変抵抗を半田付けすることで AK4493SEQ のボリュームを制御することができます。その場合、Mixer Typeは [ None ] にすることを推奨します。

4) DSDファイルの再生

DSDファイルは自動的にPCM(8倍サンプリング周波数)に変換して再生します。この変換は Ultra High quality resampler で行われるため、環境やラズパイのパフォーマンスによっては上手く再生できない可能性があります。その場合は「Audio Resampling」の「Target Sample Rate」を低くしたり、リサンプリング・アルゴリズム品質を低くしたり、またその両方を試してください。

設定後、「シャットダウン」>「再起動」します。

moOde audio 8 の設定

ブラウザのアドレスバーに http://moode.local と入力すると、moOde audio のメインページが表示されます。

右上のアイコン(m)をクリックし、プルダウンメニューから「Configure」>「Configuration Settings」>「Audio」をクリックします。

1) オーディオ出力の設定

「Audio output」で「Named I2S device」を[ None ] から[ Allo Boss DAC ]を選択して「SET」をクリックします。

再起動が必要だというメッセージが出るので右上のアイコン(m)をクリックし、「Power」>「RESTART」します。

暫くして、以下の画面が現れます。Raspberry Piが再起動したのを見計らって「RCONNECT」をクリックします。

「Output device」が [ Pi HDMI 1 ] から[ I2S audio device ] に変更され、「Named I2S device」が [ Allo Boss DAC ] であることを確認します。

2) MPD Optionsの設定

画面を下にスクロールして、「MPD settings」の「EDIT」をクリック。

MPD Config画面で、「SoX Resampling」の「Enabled」を[ Yes ] にして、「Bit depth 」を[ 32 ] にします。

その後、左上にある「SAVE」をクリックします。

3) 音量調整の設定

moOde audio のブラウザ画面から音量調整を可能にする為の設定です。「Audio output」>「Volume type」を[ Software ]にして「SET」をクリックします。

尚、RBD-A4493S は別途、可変抵抗を半田付けすることで AK4493SEQ のボリュームを制御することができます。その場合、Volume Typeは [ None ] にすることを推奨します。

3) DSDファイルの再生

「Sox Rsampling」で「Enabled」を [ Yes ] としているのでDSDファイルはPCMに変換されて再生されます。環境やラズベリーパイのパフォーマンスによっては上手く再生されない場合があります。「Sample rate(kHz)」を低く設定したり、「Quality」を[ Medium ] に設定するなどを試してください。

頒布

AK4493SEQ ラズパイDACはLINUXCOMネットショップで頒布しています。

 

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク