DC-DC電源基板 ±12V/5Vの見直し

DC-DC電源基板±12V/5VはPCM-A449x/DSD-A449xシリーズDAC基板に適した電源基板として設計されています。入力電圧は15Vを想定し出力電圧±12Vはそれぞれ100mA程度、5Vは200mA程度を目安としていますが、これは多少余裕を見た仕様となっています。今回これを見直します。

見直すきっかけは、旭化成エレクトロニクスからAK4499というDACが発表され5月には一般に販売されることになりますが、このデバイスの消費電力は667mWとなっていて、電源の5V出力で消費されると仮定すると133mAとなり、AK4499以外のロジック回路での消費を考慮するとあまり余裕がないことになることと、入力電圧範囲についての問い合わせがあったということです。

見直し結果

見直しは使用している三端子レギュレータの入力電圧と出力電圧差による損失電力によって発生する熱がジャンクション温度(半導体が動作する最大温度)を超えない出力電流値を概略計算で求めます。

使用しているレギュレータのジャンクション温度は125℃ですが、この80%の100℃を許容される温度として出力電流を概略計算しました。その概略計算結果から入力電圧範囲と出力電流値の目安を以下に示します。なお、計算するための条件としてレギュレータの周囲温度は30℃としています。

DC入力電圧範囲:15V〜19V
+12V -12V 5V
200mA 100mA 200mA

参考までにDC入力15Vの時の出力電流値を示します。但し、合計で500mA以下であること。

DC入力電圧:15V
+12V -12V 5V
300mA 100mA 280mA

表面温度の測定

概略計算はしましたが実際に負荷に電流を流した場合の各レギュレータの表面温度を参考までに測定してみます。測定環境は約25℃の室内でオープンな状態で、赤外線非接触温度計を使って測定しています。そして測定時の入力電圧と負荷電流は以下になります。

入力電圧:19V
+12V(L7812) -12V(L7912) 5V(L7805)
115mA 115mA 205mA

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク