AK4499EQ 基板のDDCとの接続方法

AKMのフラグシップとなる4ch電流出力DACのAK4499EQを搭載した基板(DAC-A4499)ローパスフィルター基板の頒布を開始しました。

DAC-A4499のアナログ出力はI-V変換後の電圧出力で4ch DACの差動出力となっています。AK4499EQはコントロールモードとしてピンコントロールモードとレジスタコントロールモードがあり、DAC-A4499は何のモードでも動作させることができます。

ローパスフィルター基板はデフォルトではAK4499EQの4chあるDACのDACL1とDACR2の2chを使用する回路になっていて、同梱される4本の1k ohmの抵抗を半田付けして4chのDAC全てを使用できるようになります。ピンコントロールモードで使う場合にはデフォルトの状態で使用することになります。

その他の基板の特徴や設定方法などの詳細についてはDAC-A4499基板説明書LPF基板説明書を参照してもらうとして、ここではDAC-A4499とローパスフィルター基板で音出しする為にRaspberry Pi、Combo384、そしてBeagleBone Blackとの接続例を示します。

電源の接続

電源はDAC-A4499のCN10に±15V(または±12V)とCN8に+5Vが必要になります。ローパスフィルター基板にはDAC-A4499のCN9とCN7経由で±15V(または±12V)と+5Vが供給されることになります。

ここではDC-DC電源基板 ±12V/5Vを使います。

Raspberry Piとの接続

AKMのAK449xシリーズのDACはマスタークロックが必要になりますが、Raspberry PiのI2Sインターフェースではマスタークロックを出力しません。そこでI2Sのマスタークロックを出力するRBD-P5122+ ZERO WMOを使います。

AK4499EQのコントロールモードはピンコントロールモードでの接続とします。DAC-A4499をピンコントロールモードにするショートピンの挿入位置を示します。この設定はデジタルフィルタをショートディレイスローロールオフ、ソフトミュートをオフ、デジタル入力フォーマットを32bit I2S、ディエンファシスをオフそしてマスタークロック自動設定モードになります。

PSN、ACKS/CAD1、DEMO/DSDL1はJ3側にその他はJ4側にショートピンを挿入します。

DIF2/CAD0、DIF1、DIF0そしてLDOEはJ13側にショートピンを挿入し、それ以外はオープン(ショートピンを挿入しない)とします。

DAC-A4499のCN1の接続状態です。分かり易いようにリボンケーブルを使っています。ピンコントロールモードなのでシリアルインターフェース信号用のコネクタCN2は使用しません。

線の色とI2S 信号名は

  • 白:+3.3V(CN1-1)
  • 灰:GND(CN1-2)
  • 紫:MCLK(CN1-3)
  • 青:BCLK(CN1-4)
  • 緑:DATA(CN1-5)
  • 黄:LRCK(CN1-6)

です。

RBD-P5122+ ZERO WMOとの接続

DAC-A4499のCN1と直接RBD-P5122+ ZERO WMOのコネクタピンに接続します。+3.3V(白)は接続しません。

RDB-P5122+ ZERO WMO側のピンヘッダーへの接続は以下になります。

  • 白:未接続
  • 灰:GND(J1-2)
  • 紫:MCLK(CN5-5)
  • 青:BCLK(CN1-11)
  • 緑:DATA(CN5-13)
  • 黄:LRCK(CN5-10)

です。コネクタのリファレンス番号ははんだ面側にあります。

I2Sアイソレータとの接続

RBD-P5122+ ZERO WMOのピンヘッダーに直に接続しても動作しますが、I2Sアイソレータ基板を使うことを推奨します。直に接続することでI2S信号の品質が低下する可能性があります。各クロックはPCM5122から出力されますが、そのドライブ先がRaspberry PiとDACの2カ所になり(スタブができる)且つ伝送線路が長くなってしまいます。これによって一方のドライブ先の反射によって他方のドライブ先に影響を与えます。

アイソレータを使うことで、DDCの電源/GNDとDACの電源/GNDを分離するだけでなくI2S信号をpoint to pointで接続することになり信号品質の劣化を防止します。

画像では線の色が分かりにくいですが+3.3VはアイソレータICの電源として必要になります。DAC-A4499のCN1との接続はストレートに繋げれば良いです。

  • 白:+3.3V(CN4-1)
  • 灰:GND(CN4-2)
  • 紫:MCLK(CN4-3)
  • 青:BCLK(CN4-4)
  • 緑:DATA(CN4-5)
  • 黄:LRCK(CN4-6)

基板上のシルクの順番が違っているので注意が必要です。

Combo384との接続

Combo384との接続ではCombo384のOutput Connectorに直に接続してAK4499EQをピンコントロールモードで使用する方法とCombo384のOutput ConnectorにRCB-A449Xを接続してレジスタコントロールモードで使用する方法があります。

Output Connectorに直接続

DAC-A4499のI2S信号を直に接続するには以下のようになります。

  • 白:未接続
  • 灰:GND(Output Connector-8)
  • 紫:MCLK(Output Connector-6)
  • 青:BCLK(Output Connector-4)
  • 緑:DATA(Output Connector-3)
  • 黄:LRCK(Output Connector-5)

白の+3.3V(3V3)は未接続とします。

RCB-A449xとの接続

AK4499EQのレジスタを設定する為のRCB-A449xのCPLDのプログラミングバージョンはV1.2になります。バージョンはCPLDの表面もしくは基板の裏面に白丸のタックシールに書かれています。

RCB-A449xと接続する場合はAK4499EQのコントロールモードをレジスタコントロールモードにし、そして3線シリアルインターフェースに設定します。この設定時のDAC-A4499のショートピンの挿入位置です。

PSNとINVR/I2CをJ4側に挿入します。その他はオープンにしない限りどちらに挿入しても構いません。ここでは全てJ4側に挿入しています。

DIF2/CAD0とLDOEのみ設定してその他はオープンとします。DIF2/CAD0はJ15側に、LDOEはJ13側に挿入します。

ハーネス接続ですが、シリアルインターフェースを使うのでDAC-A4499のCN2に3ピンのハーネスを挿入します。

3線シリアルインターフェース信号の線の色と信号名は

  • 紫:CSN(CN2-1)
  • 灰:CCLK(CN2-2)
  • 紫:CDTI(CN2-3)

です。

RCB-A449x側はCN4とCN5になります。DAC-A4499とは6ピンと3ピンのハーネス(ストレート)での接続です。因みにDAC-A4499側のコネクタはJSTのXHシリーズでRCB-A449x側はJSTのEHシリーズコネクタになります。ここではEHの代わりにQIコネクタを使用しています。

CN4はI2S信号です。

  • 白:+3.3V(CN4-1)
  • 灰:GND(CN4-2)
  • 紫:MCLK(CN4-3)
  • 青:BCLK(CN4-4)
  • 緑:DATA(CN4-5)
  • 黄:LRCK(CN4-6)

CN5は3線シリアルインターフェース信号です。

  • 紫:CSN(CN5-1)
  • 灰:CCLK(CN5-2)
  • 紫:CDTI(CN5-3)

BeagleBone Black(BBB)との接続

BBBでの音出しにはBBBブリッジ基板を使うことになります。ピンコントロールモードでの接続ではBBBブリッジ基板のCN2に直に接続する方法とRaspberry Pi同様I2Sアイソレータ基板を使う方法があります。

BBBブリッジ基板に接続

BBBブリッジ基板のCN2に直に接続します。

ハーネスの色と信号名は

  • 白:未接続
  • 灰:GND(CN2-34)
  • 紫:MCLK(CN2-32)
  • 青:BCLK(CN2-12)
  • 緑:DATA(CN2-40)
  • 黄:LRCK(CN2-35)

です。

I2Sアイソレータとの接続

I2Sアイソレータ基板を使うメリットはRaspberry Piでの説明と同じです。やはりこちらの方法を推奨します。

BBBブリッジでI2Sアイソレータ基板を使う場合にはRBD-P5122+ ZERO WMOとの組み合わせで使う場合とでマスタークロックを選択するショートピンの挿入位置が異なります。BBBとの組み合わせではI2SアイソレータのJ2のショートピンを2-3に挿入します。

BBBでもAK4499EQをレジスタコントロールモードで動かすことはできます。RCI-A4490のCPLDのプログラミングを変更すれば良いのですが今回はそのRCI-A4490とBBBブリッジを一緒した基板を使った例を紹介します。

ハーネスの接続についてはRCB-A449xのI2S信号と3線シリアルインターフェースと同様です。

この基板は大分前に製作したもので今となっては需要がないだろうということで現在投稿者(ryusai)とその友人に使ってもらっているのみです(因みにryusaiのメインのシステムになっていますが)。これまで頒布する予定はありませんでしたが、今回、AK4499EQ 基板を頒布を機会に仮に要望があれば考えたいと思います。

さて、AK4499EQ 基板で音出しするのにRaspberry Pi、Combo384そしてBBBとの接続について書きましたが基本的にはステレオモードになります。もちろんモノモードでも可能ですので、それについては別の機会にします。

基板の頒布

AK4499EQ 32bit DAC 基板とローパスフィルター基板はLINUXCOMネットショップで頒布しています。

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