ES9038Q2M DAC基板の設計

ES9038Q2Mの黄色基板(ES9038 Q2M DACデコーダー·ボード3ウェイ·スイッチング·サポート·ファイバ同軸USB入力)を改造してI2Cインターフェース経由で動作の確認やレジスタの設定を変更して基本的な機能の確認ができましたのでオリジナルのES9038Q2M DAC基板の設計に取り掛かります.

仕様の概要

主な仕様は以下になります.

  • 基板サイズ:100mm x 90mm
  • 電源:
    • ±12V
    • +5V(Optional)
  • 出力レベル:2.1Vrms(0dB@1kHz)
  • オーディオ・インターフェース:
    • I2S x 1
    • SPDIF 光 x 1
    • SPDIF 同軸 x 1
  • MCU:ATmega328P-PU 16MHz
  • ホスト・インターフェース:UART(ATmega328P-PU書き込み用)
  • ペリフェラル・デバイス・インターフェース(I2C x 3):
    • LOBDAS
    • 128 x 64pixel OLED(Grove仕様)
    • Others(Grove仕様)
  • アッテネータ:10kΩポテンショメータ(Grove仕様)
  • デジタルフィルタ選択:ジャンパースイッチ
  • オーディオ・データ入力選択:ジャンパースイッチ

これ以外には,THD補償回路の有効・無効化,PCMモード時のDPLL帯域をLowestに設定するスイッチを設けようかと考えています.DPLL帯域をLowestにすることでロックが外れやすくなりますがクロックのジッターは抑えらます.ここら辺は実際に出来上がった基板で動作確認しをして決定していくことになります.

ブロック図

ES9038Q2M周りのブロック図とマイコン周りのブロック図です(クリック拡大します).

ES9038Q2Mに供給する3.3V電源はVCCA,AVCC_L,AVCC_RそしてDVCCともチップの端子まで低インピーダンスでレイアウトできるように端子の近傍にそれぞれ個別のLDOで生成します.

ES9038Q2Mのアナログ出力は電圧出力と電流出力に対応していますのでここでは電流出力で使います.I-V変換回路はオペアンプを使ったごく一般的な回路です.しかし,この辺りはディスクリートで組んだり,トランスを使った回路にしたり工夫できる余地を残しておきたいのでES9038Q2Mのアナログ出力をジャンパーで取り出せるようにします.そして,I-V変換オペアンプと差動ローパスフィルタのオペアンプはソケット対応とします.

ES9038Q2Mのレジスタ制御等にはAVRマイコンのATmega328P-PUを使います.ATmega328PU-PはArduino Unoで使われているマイコンで,Arduinoブートローダーを書き込んでArduinoとしてArduino IDEを使ってプログラミングができるようにします.

表示装置としてはI2Cインターフェースの128 x 64pixelのOLEDを想定してします.コネクタはGrove仕様にしています.I2CのGrove仕様のコネクタをもう一つ用意しますので他のセンサーや表示装置をつなげたりすることも可能になります.

アッテネータは10kΩのポテンショメータを想定しています.これもGrove仕様のコネクタにします.

ちなみにGroveはseed studioが開発しているケーブルを挿すだけで扱えるセンサー,アクチュエーターなどのモジュールのことです.スイッチサイエンス秋月電子通商共立エレショップマルツなどの多くのショップで扱っています.

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