半年ほど前にDellのデスクトップPCの電源が入らなくなりました。CentOSを入れてワークスてションとして使用していて、殆どのデータはDropBox上にあるのでこれまでは他のPCで間に合っていました。ところがこのPCにのみ保存してあるデータでどうしても必要なものが出てしまいました。そこで直せるかどうかはわかりませんが、修理にトライしてみます。
同じような症状をネットでググると、マザーボードの電解コンデンサの不良が原因というのが結構あるようです。その程度ならばできそうなので決行ということになりました。
電解コンデンサの確認
まずケースを開けてマザーボードを見てみます。
いやはや、何ともホコリがすごい。掃除は後にして電解コンデンサを見てみると、ネットの情報の通り幾つかは膨張しているのがあります。っていうか、防爆弁から電解液が漏れた形跡があります。電解コンデンサの不良がパソコンの起動不良の原因ならこれらの電解コンデンサを交換すれば復活するかも、とやる気が出てきました。
マザーボードを外してみると膨張している電解コンデンサは6個ありました。
ヒートシンクの付いているメモリコントローラ(多分)近辺の電源回路に使用していると思われる電解コンデンサ4個。このうちの一つは5cmほど離れているPCI Expressのx16スロットまで電解液が飛んだようです。
DDRメモリ近傍にある電源回路に使っていると思われる電解コンデンサ1個。
そしてDDRメモリ近傍にある多分パスコン用途?の電解コンデンサ1個。
これら6個の電解コンデンサには共通点がありました。それは全て同じメーカで同じ仕様のものです。KZJ 6.3V 2200uFと表記されています。どうやら日本ケミコン(以下日ケミ)のKZJシリーズの電解コンデンサでネットでもこのシリーズの不良が報告されています。
電解コンデンサの交換
取り外した電解コンデンサです。右から3番目が一番ひどいですね。こいつがPCI Expressのx16スロットまで電解液を飛ばしたやつですね。
それにしても見事に同じ仕様(日ケミ)のコンデンサが不良になっています。このマザーボードにあったこの仕様(日ケミ)の電解コンデンサ全てです。
さて、電解コンデンサの取り外しはできたので、次は代替品を手配して取り付ける作業になります。代替品ですがPCマザーボード用として簡単に入手できそう(千石電子通商で発見)なのでニチコンのHZシリーズ(UHZ1A 222MPM)にしました。耐圧は6.3Vではなく10Vです。直径は同じで高さが5mmほど高くなりますが空間はありますので問題ありません。
Dimension 9200の電源オン
電解コンデンサを交換して、マザーボードをケースに戻しキーボード、モニターを接続して電源を入れます。
と、全く変化がありません。電源オンしないのでした。マザーボードのコンデンサ不良だけが原因ではなさそうです。じゃ次は電源ユニットの確認だと電源ユニットを取り外そうとしたのですがちょっと面倒そうなのでやめました。
SATA-USB変換アダプター
もともとDimension 9200を修理しようとした目的はHDDのデータを取ることでした。あわよくば復活させることができれば何か使い道があるかなと欲をかいたのが無駄な時間とお金を浪費することになりました。
HDDを取り外して別のLinuxマシンに接続してデータのみを取得することにします。友人にこの話をしたらこんなのがあるとSATA USB変換アダプター紹介してくれた。
このSATA-USB 変換アダプターにHDDを接続し、Macの仮想マシン上のUbuntu 18.04でマウントしてデータは無事に取ることができました。そしてDimension 9200はPCリサイクルでDellに引き取られて行くのでした。