マスタークロック出力対応したRBD-P5122+ zero基板(以下Pi zero DAC基板)とI2Sアイソレータ基板が出来上がってきたのでRaspberry Pi3に接続してAK4493EQ基板(DSD-A4493)を動かしました。
RBD-P5122+ Zero WMO(With Master clock Output)
なんか基板の名前が長くなってしまった。
PCM5122から出力されるマスタークロックですが、Pi zero DAC基板からはジャンパーのJ2、J3を実装することでJ1-2とCN5-9から取り出せるようにしています。今回はJ2にジャンパーを実装してJ1-2から取り出しています(このマスタークロックですがデフォルトではこれらのジャンパーを実装しないではんだ付けしてもらうことを考えていましたがジャンパーのランドが小さくてはんだ付けがちょっと難しそうなのでどちらかを実装するようにする予定です。どっちにするかはまだ決めていません)。
基板にはJ4に2mmピッチのピンヘッダーを実装するパターンを追加しています。これはPCM5122のI2Cスレーブアドレスを0x98(デフォルト)または0x9Aにできるようにする為です。例えばPCM5122を使ったDAC基板(こっちは当然クロックスレーブモード)を別途接続するような場合、I2Cのスレーブアドレスが同一にならないようにしたら良いかなと思ったもので。Volumioはちゃんと認識するのだろうか?
なお、この基板のアナログ出力も捨てたものではありません(^^)
I2S Isolator
I2Sアイソレータ基板はPi zero DAC基板同様、マスタークロックをCN6-1から供給するかCN2-8から供給するかをJ2のピンヘッダーをショートピンの挿入で選択できます。今回はPi zero DAC基板のJ1-2から供給されるのでJ2の1-2をショートします。
Pi zero DAC基板をマスタークロックGeneratorとして使ってI2Sアイソレータ基板と別途外付けDACを接続するには2つの方法があります。
一つはI2Sアイソレータ基板のCN3とDAC基板を接続する方法です。この方法ではPi側電源/GNDとDAC側電源/GNDは分離しません。そしてこれには注意が必要です。DAC基板に実装されているDACチップにI2S信号が直接コネクタと接続されているような場合でRaspberry Piに供給する電源とDAC基板に供給する電源が別電源の場合(電源の立ち上がり、立ち下がり時間に差がある場合)はこの方法は推奨できません。PCM/DSD-A449x基板はこの点は考慮されているので問題ありませんが。
そしてもう一つの方法はCN4とDAC基板を接続する方法です。これによってPi側電源/GNDとDAC側電源/GNDを分離し、それぞれの電源の立ち上がり、立ち下がりのタイミングは問題になりません。ちなみに基板上のシルクが間違っています。CN4の近くにあるシルクがVDD、GNDB、LRCKB、DATAB、BCKB、MCLKBの順になっていますが正しくはVDD、GNDB、MCLKB、BCKB、DATAB、LRCKBです。
基板上のR3〜R6は22Ωのダンピング抵抗です。また、基板にはI2CをアイソレートするIC(ISO1541を推奨)のパターンもありますが、部品は実装していません。というか動作も未確認です^^;
この基板は「I2S ISOLATOR For Raspberry Pi」となっていますがRaspberry Pi以外でも使えますね。DDCからのI2S信号をCN3に入力してあげてCN4から出力すれば良いです。そして基板のJ1ジャンパーをハンダブリッジしてCN3の1ピンにDDC側の電源を供給してください。BBBブリッジ基板から別電源DACへの接続なんかに使えそうです。
DSD-A4493との接続
DSD-A4493基板との接続ですがCN3を使う場合は1番ピンは未使用になります。そしてCN4を使って電源/GNDを分離する場合にはCN4-1のVDDにはDSD-A4493からの電源(3.3V)を供給する必要があります。JSTのEHコネクタ(B6B-EH-A(LF)(SN))に適合した6ピンのハーネス(ストレート)を使えば何の問題もないでしょう。
基板の頒布
基板の頒布を開始しました。I2Sアイソレータ基板では、汎用性のあるピンヘッダーも使えるようにB6B-EH-A(LF)(SN)コネクタははんだ付けしていません。同梱したコネクタまたは6ピンのピンヘッダーをはんだ付けしてお使い下さい。
コメント
「I2Sアイソレータ基板」と「RBD-P5122+ ZERO WMO」の頒布が開始されましたね。
こうなったら、いっそのこと「AK4493 DACキット for Raspberry Pi」みたいな感じで、キット(セット)にしたほうが買いやすい人がいるかもしれませんね。
そうかもしれませんね
でも、そうするとRBD-P5122+ ZERO WMO基板をマスタークロックGenelatorとしてのみ使うことを推奨しているようでちょっと気が引けます(実はそうだったりして^^;)。
RBD-P5122P+ ZERO基板のアナログ出力もいい音を出しているのでそちらも聴いて欲しいです。もちろんAK4493 DACとの組み合わせはかなりのお勧めではありますが。
# 返信が遅くなりました m(_ _)m
確かにBurr-BrownのPCM5122も悪い音ではないのですが、やっぱり高級(笑)と言われているDACはそれなりの音が出ます。このシステムを使うことで、新しい音の可能性が開けるわけですから、使わない手はないと思います。
どのディストリビューションでも効果があると思ったので、lightMPDの掲示板で頒布のお知らせをしておきました。